こんにちは。
ビジネスコミュニケーション研修 Y’sオフィス パートナー講師の小山内優里子です。
今まで3回に渡り、リーダーに必要な
「具体と抽象」の能力についてお伝えをしています。
今回は、「具体と抽象が与える影響」についてです。
「具体」とは、前回の例の春に咲く花の種類「桜、チューリップ、ミモザ」
のように、一つひとつ個別のものです。
対して抽象は「共通の部分を抜き出して、ひとまとめにする」
「春に咲く花の種類」や「植物」などのカテゴリー分けのことでした。
では、これがどのようにコミュニケーションや
チームビルディングに影響するのでしょうか?
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具体の世界しか見えていないと、変化に弱い?
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具体とは横軸の「知識・経験」とも捉えられます。
花の種類(知識)をたくさん知っていると
「すごく物知りだなー!」
という印象を持たれますが、
具体の世界しか見えていなければ
自分が知らないことは無知のままなのです。
自分が知っている世界だけで物事を見ているので、ともすると
「前例にこだわりすぎる」
「過去の成功事例にいつまでも固執してしまう」
自分の持っている知識や経験だけを頼りにするということにもなりかねません。
もちろん、前例を踏襲することは大切ですが、変化が著しいこのご時世では
具体だけを重視することは変化に打たれ弱くなってしまう可能性も大いにあるでしょう。
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変革の時には抽象の能力が重要
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では、どのようにすれば変化に強いチームになれるのでしょうか。
ここで重要なことが「抽象」の能力です。
抽象はカテゴリー分けと言いましたが、
カテゴライズするということは個別の事象に対して共通項を見出す、
つまり関係性を見つけるということです。
関係性とは
・原因と結果(因果関係)
・手段と目的
なども含まれますね。
この関係性を見つけるためには
「なぜ?」
という問いかけをすることが大切です。
ただ前例を踏襲するだけではなく、
「なぜ、これで成功したのだろう?」
「なぜ、こうする必要があったのだろう?」
この質問を繰り返すと背景や要因も把握できるようになります。
そうすれば、変化が起きたとしても
要因を抽出して変化に合わせた対策ができるのです。
失敗した時のみならず、成功した時にも
「なぜ、できたのだろう?」
少なくとも5回「なぜ?」の質問を繰り返すと
汎用性のある「成功のコツ」をチーム全体に展開できるようになります。