先日、豊田市でアンガーマネジメント研修に登壇いたしました。
組織の中で主任級の、リーダー層が対象です。

人の価値観はそれぞれ。
例えば、新幹線の中で
「リクライニングを倒すときは、後ろの人に一声かけるべき」
と私は思っています。
だから自分が倒すときは、後ろを伺って、誰か座っていれば
「すみません、倒してよいですか?」と一声かけます。

そうすれば
「お互いに気持ちよく車内ですごせる」、と信じているからです。

だから、何も言わず、「いきなり」「速いスピード」で「深く倒す」人に対しては、
「何この人?!後ろの人のことを考えない、自分勝手な人だわ」
と意味づけ、イラっとします。

研修で
「私と同じように感じる方は?」
と質問すると、
43名中、10名ほどが手を挙げられました。

もちろんそう考えない人もいます。
「そう思わない、という方は?」と問いかけると、
2名が手を挙げました。

「なぜそう思わないのですか?」と尋ねると、
「リクライニングには倒す機能があるのだから、倒しても構わない」
と答えられました。

「人に迷惑にならない範囲でリクライニング機能は設定しているはず」
と思っていらっしゃるのでしょう。

ここでどちらが正しいかを議論しても並行戦です。
だって、論点が違うから。

「人のことを考えているかどうか」

「そもそも機能は後ろの人のことを考えているはず。
その機能を使うことに許可がいるのか」
で議論しても、かみ合わないですよね。

ただ、
なぜそう思うのか、を知ることで、
少し相手の思いを理解してあげることができるかもしれません。

自分と相手の価値観は違う、
なぜそう思うのか、理由も違う。
それは人生の経験から形成されたもの。

違う人生経験を送っている私たちが、分かりあうのは困難なことです。
でも少し近づく努力をする、
コミュニケーションを取り合う、
話し合う、議論する、
ということができれば、
「じゃあどうするか」が見えてきそうです。

帰りに名古屋のデパートに寄ると、
歴代オリンピック選手の活躍の展示会が開催されていました。
表彰台があったので、もちろん1位の台に上がって記念撮影。

疑似体験でも、
オリンピックチャンピオンの価値観が少しはわかるかな~?(笑)